まさに、今読むべき本だったな。
忘れていたことを思い出す。
彼女の演奏を聴いていると、遥かな高みから睥睨する高次の存在を感じてしまう。彼女自身がピアノを媒体とした、巫女か依代のようなのだ。彼女を使って誰かが「弾いて」いる・・・そんな気すらしてくる。
恩田陸「蜜蜂と遠雷」
「やっぱり音楽が宇宙の秩序なのかしら。音楽と数学って、明らかに親和性があるものね。マーくんもいいでしょ、理科系の成績」
恩田陸「蜜蜂と遠雷」
音楽家というのは、自分のやりたい音楽が本当に自分で分かってるとは言いがたい。長くプロとしてやってきていても、自分がどんな演奏家なのか実は見えていない部分もある。好きな曲ややりたい曲と、その人に合っていてうまく表現できる曲は必ずしも一致しない。
恩田陸「蜜蜂と遠雷」
いったいあのトリックスターがどんな演奏をするかと、密かに楽しみにしていることが窺えるのだ。
恩田陸「蜜蜂と遠雷」
蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫) 蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫)皆さんに、カザマ・ジンをお贈りする・・・お贈りする・・・
恩田陸「蜜蜂と遠雷」
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