子供向けのファンタジーである。
ペギー・スーに与えられる試練が、実に子供らしくて面白い。
お菓子の誘惑には耐えられる自信がない。
とてもじゃないが、到底乗り越えられそうにもない試練に、よくわからない
うちにクリアできているという、そんな感じ。
蜃気楼の世界に生きるのか?
現実の世界に生きるのか?
蜃気楼の世界は苦痛のない、快楽のみの世界。望むものすべてを手に
することができる。どんなルールもない。
一見、どう考えても、蜃気楼の世界にいたほうがよい。
なのに、なぜ、私たちは現実社会を生きているのだろうか。
ファンタジー・・・小説の中でなくても、私たちは望めばすぐに蜃気楼のような
幻想社会の中で生きることができるのだ。
ペギー・スー(2) 蜃気楼の国へ飛ぶ (角川文庫)
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